蝶ヶ岳-その5

6時過ぎ、テントがバタバタと鳴る音で目が覚めた。
携帯電話に電源を入れ、ベンチレーションから外を撮影。

時折、テントごと飛ばされそうな風も…

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30分ほど二度寝し、さっさと下山することにして、テント撤収。
ガス, 風, 雨で、展望なし。

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テント場から、蝶ヶ岳ヒュッテ方向。
ガスで視界は100mくらいか?

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視界が悪く、地図をチェックしながら進む。
とは言え、横尾分岐までは尾根を進むだけなので、ケルン(写真右上のポコン)やペイントを頼りに歩く。

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尾根の東側を行く。
雨がきつくなり、風向きが変わって正面から叩きつけてくる。
首からさげたカメラを、多少心配しつつも、「まぁ、なんとか…」でそのまま。

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30分弱で横尾分岐に到着。
ここらへんから、レンズ前玉がびちょびちょで写りが悪い。

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横尾分岐から、これから下る先を見る。
すぐそこに樹林帯があり、雪も残っている。

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樹林帯の中の雪はこれくらい。
雨のせいかそれほど硬くなく、いいペースで下ることができた。

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雪が無くなる頃出てきた標識。
肝心の百の位がはげてしまって解読不能。
ここを2200mと読み違え、後で苦しむことになる。
結局のところ、ここは2500mだった。(GPS CS-1Kのログから確認)

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長塀山と同じく、ずっと樹林帯のため展望はほぼゼロだが、たま~に開けたところがある。
コースタイムは横尾分岐~横尾が2時間なのに、すでに2時間がたとうとしており、この高度感はおかしい。
どれくらいペースが遅いのか…

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しばらく進むと、梓川が見えた。
あの高さまで下るのであるから、まっだまだかかるということになる。

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もう少し高度を下げると、笹だらけに。
そろそろ膝が限界にきており、体力は残っているものの痛みでペースを上げられない。
「どんだけ下らすんじゃボケェ…」と独り言。

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地図上では、最後は斜度がゆるくなると読める道だが、一向にゆるくならない。
精神的におかしくなり始めてきた頃、林の向こうに横尾山荘が見えた。
下り始めて3時間20分。
どうにも遅い到着だった。

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横尾山荘の軒下には、数人の登山者が雨をよけて集まっていた。
ベンチにザックを置き、フラフラと山荘の中へ。
朝食は、ラーメン(700円)。
食べ終わって外へ出ると、雨はそろそろやみそうだった。

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横尾から徳沢まで、ゆっくりペースで歩いてきた。
途中で雨は完全にあがり、晴れた。
レンズの中に入った水が、レンズ前玉を内側から曇らせてしまい、単なる記録写真。

徳沢園でコーヒーを注文し、数年ぶりに砂糖を入れて飲んだ。

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徳沢から明神へ向かう途中。
今朝歩いてきた方を見る。

普通に晴れだ。
ハイキングかちょっとした散策気分でやってくる観光客とすれ違う。
それも上高地、これも上高地。

今回の山行は、楽しいというよりは、しんどいとかつらいとか、そういう感じだった。
でもまぁ、それも山なんだな、と。

また来ますわ。

15時のバスに乗り、帰路についた。


蝶ヶ岳山行記

更新情報

2014年4月14日
HTMLタグの記述間違いを修正。
2016年10月24日
YouTube動画の埋め込みを、FlashPlayerを使用しないものに変更。

著者

西尾 健(にしお たけし)
石川県金沢市在住の素人フォトグラファー。
ダメ人間で写真が好き。フィルムの魅力に引き込まれ、フィルムで撮り続ける日々。
このWebサイトでは、主に自分用のメモと記録を、写真と文を交えて記事にしています。

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