Lightroomクロスプロセス風プリセット公開

いよいよ(?)公開。

2008/5/22のLightroom クロスプロセス風プリセット(実験中)で実験中としていたが、1年半ほど放置したままになっていた。

上記記事へは、多くはないがちょくちょくアクセスがあり、Googleで”Lightroom クロスプロセス”で検索すると3番目(2009/12/07現在)に記事がヒットするため、「せっかく来訪してもらっているのに得るものなし」というのはなんとも心苦しいということがある。
# その割に、「まだできないのか?」というリクエストは全くないが…

また、昨今、フイルムがどんどん無くなっているという流れであり、フォルティア SPは完全終了したんじゃないかということになり、だったらそのクロスプロセスしたものをデジタルデータという形だけれども遺産として残しておいてもいいんじゃなかろうかということもあり、公開することにした。

現像プリセット(.lrtemplateファイル)

FUJICHROME fortia SP (X-Pro) : Download

  • Fujifilm フォルティア SP クロスプロセス風
  • ブッ飛びのハイコントラスト
  • マゼンタから茶色のような着色
  • 適正露出で撮ってもブッ飛んでしまう露出の暴れ具合を再現(なんだそれ)

FUJICHROME TREBI 100C(X-Pro) : Download

  • Fujifilm トレビ 100C クロスプロセス風
  • ハイコントラスト(ブッ飛びではない)
  • 全体が蒼く染まる
  • 彩度控え目

インストール方法

  1. ダウンロードしたZipを解凍。
  2. Lightroomを起動。
  3. 現像モジュールのプリセットで右クリックし、xxx.lrtemplateファイルを読み込む。
    Lightroom2のヘルプLightroom3のヘルプの”現像プリセットの読み込みと書き出し”を参考に。

    01_load_file

使い方

現像モジュール(もしくはクイック現像)で、適用したいプリセットを選ぶ。
それだけ。

プリセットを適用すると、元の写真の設定値(露光量, コントラストなど)はプリセットの設定値に変更される。
例:元の写真の露光量-0.5 → TREBI X-Pro適用 → 露光量+0.71

意図した露光量にするには、露光量を +0.21 (= 0.71 - 0.5) に修正する。

これは面倒なので、プリセットを適用してから現像作業(細部の調整)を進めた方がよいと思う。

その他

プリセットの作成について

プリセットの作成の元ネタは、実際のフイルム(フォルティア SPとトレビ 100C)をナニワカラーキットNによる自家現像でクロスプロセスしたものである。

これをCanonの複合機MP960でスキャン(色補正なし)し、それっぽい感じに仕上がるようにプリセットを作成した。

元ネタの数が限られること(特にフォルティア SPはもう売ってない)、カラーパッチなどを使用していないこと、さらには僕のアナログな感覚だけで作成されていることから、”それっぽい”という範疇でしか成り立たないものである。

今後の展開

Fujifilm Velvia (RVP)とKodak ELITE CHROME 100 (EB-3)については、元データとなり得る量の写真がある。

が、それほどやる気がない。

権利とか

現像プリセット(.lrtemplateファイル)にはとりあえず名前だけ入れておいたが、これは単なるテキストファイルだし、改変(できれば改良)も好きなようにどうぞというスタンスなので、かなりゆるい。

プリセットの改良版ができたとか、
こんな作品作りましたとか、
寄付したいとか、
何かあればご一報ください。

サンプル写真

枚数が多いので、以下にまとめた。

写真をクリックするとちょっとだけ拡大する。

左:元写真(デジタル または フイルムで撮影)
中:FUJICHROME fortia SP (X-Pro)
右:FUJICHROME TREBI 100C(X-Pro)

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くすんだ向日葵

くすんだ向日葵

@ 河北潟ひまわり村

Nikon FM3A + 35mmF2D + PROVIA 400X 自家現像クロスプロセス。
スキャン後、トリミング。逆光でアンダーになっていた花中央部と、オーバー気味だった空の露出を調整。

全体的にくすんだ感じに仕上がったが、もう少しクリアな感じで撮りたいところ。
PROVIA 400Xの撮影時露出補正は、-2にするとちょっとアンダーになり気味だ。
-1か±0でいいんじゃなかろうか。

昼寝

昼寝

@七ツ屋付近 JR鉄橋下

Nikon FM3A + 45mm/F2.8P + Kodak E100VS 自家現像 クロスプロセス。
スキャン後、トリミングと露出周りをけっこう補正。(色調は変わっていません)

散歩スナップていたとき、「鉄橋の下はどうなっとるんかな?」と覗こうとしたら、足が…
最初、3秒くらい固まったけど、なんだかんだで5枚くらい撮らせてもらって静かに退場しました。

後日、同じところを通りましたが、敷いている板も無くなっていました。

キョウチクトウの咲く日は

@七ツ屋近辺

Nikon FM3A + 45mm/F2.8P + Kodak E100VS 自家現像 クロスプロセス。
スキャン後、トリミングと黒レベル修正。

ちょっと前の投稿と同じく、空がいい感じに仕上がる。
E100VSはなかなか良さそう。

-2, -1, 0の3パターンで撮影したが、-1が一番よかった。
-2は、空のトーンが暗くなってもうちょっと色が濃くなるが、フィルムの粒状感が出すぎてザラザラ。
0は、空が(花のハイライトも)白トビ。
E100VSは-1かー1.5くらいで撮るのがよいかも。

で、キョウチクトウの咲く日は…
とびきり暑い。

よくわからんが、70年代ってこういう色してる気がする。

蒼く走る

@浅野川土手(七ツ屋近辺)

Nikon FM3A + 45mm/F2.8P + Kodak E100VS 自家現像 クロスプロセス。
スキャン後、トリミングと傾き補正(どれも右下がりになってた)し、スキャン時に追い詰め切れていない露出を調整。
色合いは、撮ったままです。

雲はあるが、ほぼ快晴というくらいの晴れっぷりでの撮影。
カメラの中央重点測光がはじき出す適正露出から、1EV~2EV程度アンダーで撮影。

くすんだ青(もしくは緑)がかかっているが、おおむねナチュラルな仕上がり。
こういう青色(蒼)はけっこう好み。
ちょうど通りかかった電車のカラーリングがちょうど青でよい感じ。