乗鞍散策 1回目 中判篇

乗鞍へ行ったのは、1ヶ月以上前の10月中旬。
35mmで撮影した写真はMP960でスキャンし記事も下書きしてあった。
11月中頃になってようやく中判のスキャンができるようになった(GT-X820を入手)。
これでなんとか、雪が降るまでに記事が出せる。

4時半に出発し高速道路に乗る。
6時に高山、6時半には平湯を通過し、安房峠トンネルを抜けて乗鞍へ。
交通の流れに乗って走っただけだが、2時間で平湯というのは、やはり近い。
また、安房峠トンネルが無料というのも助かる。
7時頃に乗鞍観光センターへ到着。

35Lのザックに、昼飯, ガスコンロのセット, 水, おやつ, Nikon FM3A + 180mm + TC-14AS、その他諸々をつめ、Mamiya 7IIを首から提げる。
一脚を手に、ゆっくりペースで出発。

コースは、
観光センター → 滝見館あたりから散策路へ → 善五郎滝 → 牛留池 → あざみ池 → 水芭蕉鑑賞コース → 一ノ瀬園地(どじょう池, まいめの池) → 白樺の小径 → 観光センター
である。
さっさと歩けば4時間くらいで回れてしまうようなコースだが、景色を楽しみながらの撮影と、休憩や飯などを考慮すると、早めの夕方くらいに観光センターに戻ってくるコースとなる。
紅葉に加え、滝や池など目を楽しませるものが十分にあり、ハイキングにはちょうど良いコースだと思う。(アップダウンもきつくないし)

Autumn, Norikura
Mamiya 7II, N65mm F4L, Fuji Velvia 100F(RVP F)
@滝見館から散策路へ入ってすぐ
歩き始めてしばらくは、太陽は雲の中だった。
朝の暗い森の中で、手ブレに注意しながら撮影。
1本目のフィルムは半分くらい撮影済みのフィルムで、増感はできなかった。

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タヌ公

11月中頃、卯辰山の紅葉を見に行こうと、豊国町の方(六角堂がある方)から自転車で登り始めた。
「やっぱ、登りはきついナァ〜」と思いながら走っていると、マンションの手前に何か動物がいるのが見えた。


Minolta TC-1, DNP CENTURIA 200
こいつはもしかして…
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卯辰山の秋

金沢から一番近い山。
その卯辰山の秋模様。

秋はすでに過ぎ去ってしまった感があるが、なんだかんだで今頃の公開なのである。

ずっと追い続けているヤマハゼ
Nikon F100, AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-200mm F2.8G(IF), Ai AF-S Teleconverter TC-17E II, Kodak ELITE CHROME Extra Color 100 (EBX)
@奥卯辰山健民公園
ずっと追い続けているヤマハゼ。
そこそこ長いレンズで撮影していると、ふらっと通りかかる人もこの木を見ながら通っていく。
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お堀通りで

先日、自転車に乗り、兼六園下から広坂へ向けてお堀通りを上っていた。

坂の途中、一人の男性が自転車を停め、歩道脇の植え込みの方を見ている。
視線の先には、小型の犬か猫のような何かがいる。

5mくらいのところまで近づいて、それがタヌキだとわかった。

(兼六園か金沢城にタヌキっているんだっけ?)
(出てきたはいいが、石垣とか登れなくて戻れなくなった?)
(逃げないの?)
(人に慣れている?)
(ん?弱っている?)

僕もそこへ自転車を停めた。
「タヌキですよね?」
さっきの人が聞いてきた。
「ええ、そうだと思います。」
病気なのか、怪我なのか、背中が痛々しい状態になっている。
そして、弱っているようにも見える。

(記録しておかねば)
という気持ちが他の何よりも先に出た。
自転車から降り、リュックサックからカメラを取り出し、その場で静かにしゃがみ込んで1枚撮った。
(広角寄りのレンズだから、この距離では小さくしか写らないな…)
驚かさないようにゆっくりと近づいてみたが、少し近づいたところでタヌキはそろりそろりと後ろへ下がり、こちらを見ていた。
これ以上近づくのは無理と判断し、少し近づいた場所でもう1枚撮った。
(6x7判だし、拡大すればなんとかわかるだろう)

さて、これからどうするか。
さっきの彼の意見を聞きたくてこちらから声をかけた。
「連れて帰るって状態じゃないですね」
「ですね…」
お互いにどうしようもない感でいっぱいになり、しばらく、そのタヌキを見ていた。

(しかしこのままでは…)
(何かいい策は無いものか…)
(ここからなら、市役所まで数分だ。市役所に頼み込んでみるか…)
「市役所に頼んでみますわ」
と声をかけ、市役所に向かった。

市役所で事情を説明したところ、様子を見に行ってくれるということになった。

その後、タヌキがどうなったかは知らない。
保護されたとしても、すでにかなり弱っているようであったため、あまり状態は良くないと思う。

このタヌキに対して僕はベストを尽くせたのだろうか。
結局、市役所に問題を丸投げしただけじゃないだろうか。
他に何かいいやり方があったんじゃないのか。
いろいろと考えさせられている。


タヌキの写真であるが、露出を外すことなくしっかりと写っていた。

なお、タヌキの状態が非常に厳しく、精神的なダメージを受ける可能性があるため、写真は下記のリンク先に置いている。
僕が最初に思ったのは、芥川龍之介”羅生門”の餓鬼である。
この写真を見ると、なんとも言葉が見つからないのである。

所有しているスキャナがブローニーに対応していないため、35mmで取り込める範囲を無理矢理スキャンしている。

閲覧注意
タヌキの写真


2010/09/25 追記
この記事を見た方から、

「もうちょっと注意書きが多くてもいいと思う」

と提案を受け、写真閲覧に関する注意を追加した。

更新情報

2014.4.14
HTMLタグの記述間違いを修正。
2015.8.9
画像のリンク先を変更。