Aug. 26, 2015 雑感

red & blue dot

Leica M6

本日到着。
触った感じなど、第一印象を残しておこう。(すぐに忘れてしまいそうだから)

カメラボディ

重い。Zeiss Ikonに比べ体感で1.5倍の持ち重りがする。
実際のところは、M6が560gでZeiss Ikonが460gなので、1.2倍くらいの違いなのだが、それ以上にズッシリ感がある。
その重さで慣性が大きいためか、レリーズ時に安定感がある。(低速シャッターでブレないかは未確認)
普段の持ち歩き方(ストラップをたすき掛け)だと、重さは気にならない。

ちゃっちい感じはしない(当然?)が、高級感があるようにも思わない。色(ブラッククローム)のせいかな?
機械として見た場合、各部に遊びやガタがなく、精密さを感じる。

シャッター音は”静か”や”上品”という感じではない。
シャッター音が”コトリ”や”トンッ”などと表現される非常に程度の良いM3なんかとは完全に別のカメラ。

そうは言っても、ガチャガチャうるさいというようなことは全く無く、落ち着いた音だ。
Zeiss Ikonは”パチャッ”というシャッター音の最後の”チャッ”が高く響くのに対し、M6は”パタン”という感じの少し低い音で、余韻が少ない。ボディの重さや金属部分の厚みが効いているように思う。

シャッターレリーズボタン

ほんのちょっと触れるだけで露出計がONになり、どこにも引っかかりのないまま、そのまますぅーっと奥まで押し込むとシャッターが切れる。
ストロークが少し深いため、人差し指の先っちょを押しこむような具合になる。ソフトレリーズボタンをつけた方が、シャッターを切る感触が良くなりそう。

レリーズロックが無いせいで、フィルムを巻き上げた状態だといつでもシャッターが切れてしまうためで少し気をつかう。
ソフトレリーズボタンをつけると、鞄の中で勝手にシャッターが切れてしまいそうだ。

シャッターダイヤル

マニュアルには

Intermediate speeds can not be set.

と書かれており中間速度は設定できないはずなのだが、クリックストップの間に合わせると(正確さはさておき)中間速度でシャッターが切れる。
が、故障の原因になったりするから、これはやらない方がいいのかな?

少し不便に思うのは、ダイヤルが360度回らないこと。Bと1/1000の間に見えない壁があり、ぐるんぐるんと回せない。
フィルムを巻き上げていると、B以外ではレリーズボタンに触れただけで露出計がONになはため、無駄に電池を消耗しかねない。鞄にしまう際にはBにセットしろとマニュアルにも書いてあるし、露出計の電源を切っておきたい。そんなときにちょっと不便。

露出計

ファインダー下部に表示される三角LED(▶︎ ◀︎)はちょっと眩しすぎるかも。
ケンコーのフラッシュメーターで測定した値と同程度の値を示すことを確認したので、ちょっと安心。

フィルム装填

簡単。慣れればけっこう早くできるかも。

マニュアルの”ヒント(=Tip!)”には、

... and after a bit of practice you will find loading safe and simple.

と書かれており、ちょっと練習したらできるレベル。

だが、外した底板をどこに置くのか、または置かずに持っているのかという問題はある。

フィルム巻き上げレバー

レバー先端のプラスチック部分の迎え角が可変するフィルム巻き上げレバーは、その素っ気ない見た目に反して非常に指掛かりが良く、高い操作性を持っている。
レバーを格納した(閉じた)状態からでも、スッと引き出せる。

個体差かもしれないが、巻き上げはちょっと重いかも。体感でZeiss Ikon比で110-120%の重さ。Nikon FM3A比だと150%くらいか。(Nikon F3はもっと軽い?触ったことない)

巻き戻しクランク

軍艦肩部の巻き戻しクランクは、フィルム巻き上げ時に回転する。
左手の親指を軍艦部にかけ、人差し指から小指をボディ下部に当てて左手でボディを包み込むようにした状態でフィルムを巻き上げると、左手の親指付け根付近に、このクランクがぐりんぐりんと当たってちょっと不快。

ファインダー

視度補正レンズを入手できていないので、ファインダー内は少しぼやけて見えている。(Zeiss IkonやNikon FM3Aでは-2ディオプターの視度補正レンズを使用)

28mmのフレームは、ファインダーに目をくっつけて奥まで覗きこんだときの全域とほぼ同じ範囲で、フレーム外は見えないと思った方が良い。上下左右全てのフレームを同時に見るのは難しく、無いよりマシだが常用するのはちょっと…といったところ。
35mmのフレームは、目をそれほどくっつけずにファインダーをパッと覗いたときの全域と同等の範囲で、フレーム外のもっと周りを見たい気がする。Zeiss Ikonだとフレーム外がよく見えている。M6の35mmフレームとZeiss Ikonの28mmフレームが同じ具合に見えており、M6は狭く感じてしまう。

フレームのラインが意外に太い。もっと細くてシャープだと思っていた。
ファインダーの見え具合は、全体的にZeiss Ikonの方が上品でスッキリとしており、気持ちが良い。

M6はパララックス補正に合わせて二重像合致部も動くので、それはそれで手が込んでいる。(Zeiss Ikonはフレームだけ動いて、二重像合致部は動かない)

左前方に強い光があるときに起きる二重像合致部のハレ現象は、確かに起きる。カメラボディを少し回転させ、強い光が水平に入らないようにすると回避できるので、とりあえず支障はなさそう。


とりあえず、初期不良をチェックするためのテストを一通りやってしまわないと。

著者

西尾 健(にしお たけし)
石川県金沢市在住の素人フォトグラファー。
ダメ人間で写真が好き。フィルムの魅力に引き込まれ、フィルムで撮り続ける日々。
このWebサイトでは、主に自分用のメモと記録を、写真と文を交えて記事にしています。

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