ミノルタ TC-1 シャッターユニット交換 / Minolta TC-1, Shutter Unit replaced

概要

ミノルタTC-1(2台目)に不具合が発生し、正常に撮影できなくなった。
その不具合の内容から、鏡胴のユニット一式(含シャッター)や電装系といったカメラとして重要な部分に問題があると思われ、近所のカメラのキタムラ経由で修理を依頼することにした。

その経緯と修理結果についてのメモ。

不具合の内容

<

p class="wp-caption-text">
ボディ表示部全点灯 / All indicator appeared on Data Panel
ボディ表示部が全点灯しているようす

シャッターボタンを半押しすると、鏡胴が繰り出してピント合わせが行われるところまでは正常に動作している。

その状態からさらにシャッターボタンを押し込んで撮影したとき、鏡胴が少し前後に動いた後に、

  • シャッターが開かない
    「パチッ」というレンズシャッターの音がしない。裏蓋を開けてレンズを後ろから見てもシャッターが開いていない。
  • フィルムが巻き上がらず、巻き上げ途中で動作を停止する。
  • ボディ表示部(=液晶パネル)のすべての液晶パターンが点き、点滅を続ける。

という状態になり、電源ボタンを押して電源を切ることしかできなくなる。

また、電源を入れ直したり電池を抜いたりした後も同じ不具合が発生し続け、機能は回復しない。

不具合発生から修理完了までの流れ

2015.3.8
沖縄旅行に出発。

2015.3.10
この日、TC-1をウインドブレーカーのポケットに入れて持ち運び、撮影していた。
何枚か撮影した後にポケットへ入れ、しばらく(20−30分)歩いた後に撮影しようとしたところ、不具合が発生。
旅の途中で次の目的地へ向かう途中だったこともあり、とりあえず電源ボタンで電源を切り、電池抜いて使用を停止。

2015.3.12
沖縄旅行から帰宅。

2015.3.13
不具合の内容を詳しく確認。

国内旅行保険をかけていたので、保険会社へ連絡し状況を説明。
「自然故障や消耗による故障は保険の対象外になることも…」と言われるが、「担当部署が判断しますので、まずは申請してみてください。」と促され、保険金請求書を送付してもらう。

2015.3.18
保険金請求書が届く。

念のため、旧ミノルタ製品のアフターサービスを行なっているケンコー・トキナーにTC-1の修理が可能であること(=修理部品の在庫があること)を確認した上で、キタムラ経由で修理に出した。
キタムラに伝えた故障内容は次の4点。

  1. 巻き上げの調子が悪い
  2. シャッターが切れない
  3. 液晶が点滅する
  4. ファンクションダイヤルをHOLDに合わせても、+/-(露出補正)に合わせた時の表示になる

2015.3.25
フクイカメラサービスから修理見積もりの内容を伝える電話がかかってきた。
修理内容は次の3点。

  1. シャッターユニット交換(故障内容の1, 2, 3に該当)
  2. ファンクションスイッチ不具合(故障内容の4に該当)
  3. 後玉枠遮光板のはがれ(修理業者による点検時に発見)

修理料金は32724円で、他に1080円の送料が加算されるとのこと。
修理が終わって返送する際に見積書を同梱してもらうようお願いし、修理にGoサインを出した。

2015.4.1
キタムラから修理完了の電話あり。

2015.4.2
キタムラで修理完了品を受け取り。

2015.4.3
保険金請求書を投函。

2015.4.10
保険会社から電話があり、「経年劣化または自然故障と判断し、保険金対象外としたい」とのこと。
こちらの考えとして「放置や保管している状態で故障したのではなく、現地で携行して行動中に故障したのではないか?」と伝えたところ、「修理業者に確認し、結果は後日連絡します」との回答で、決定は一旦保留となった。

2015.4.14
保険会社から電話があり、「修理業者に確認したところ、”最後に撮影して30分ほど歩いた後で故障が発生していることをふまえると、その30分の間に何か壊れる原因があったかもしれない”との回答を得たため、保険金の支払い対象となりました」と最終決定が通知され、保険金が支払われることになった。

修理結果

テスト用フィルムを装填して確かめたところ、不具合が修理され、シャッターボタン押下後にフィルムが巻き上がることを確認。
後玉枠遮光板の剥がれについては、植毛部分が新しくなっているのが見て取れる。

気がついた範囲では、指摘した不具合の修理に加え各部清掃が行われたようで、ファインダーの曇りが取れ、すっきりと見やすくなっている。

感覚的な部分では、鏡胴部分が前後に動く音がジャリジャリと若干耳障りになったような気がする。
部品交換したため、ギアの噛み合いが馴染んでないのかもしれない。

修理明細書に記載されている内容は次の通り。

  • 診断結果
    • ご指摘症状
      1.巻き上げが調子悪い。 2.シャッター切れない。 3.液晶がチカチカ点灯する。 4.HOLDに合わせても+/-の表示になる。
    • 診断結果
      1.2.3. シャッターの不具合を確認致しました。 4.ファンクションダイヤルスイッチの接触不具合を確認致しました。 他、後玉枠遮光板の剥がれを確認致しました。
  • 処置内容
    部品交換を致しました。
    ファンクションダイヤルスイッチの修理を致しました。
    ピントの点検を致しました。
    AFの点検を致しました。
    露出の点検を致しました。
    フィルム給送の点検を致しました。
    各釦機能の点検を致しました。
  • 使用部品
    シャッターユニット
    リアフレームライトシールド
  • ご請求金額
    修理料金 31300円
    消費税 2504円
    合計 33804円

キタムラ経由で修理の出したため、料金の内訳(部品代や技術料など)は記載されていなかった。

テスト撮影

桜 / Sakura, cherry
白木蓮 / Magnolia heptapeta中の橋 / Nakanohashi bridge
咲き始め / come into bloom浅野川大橋からの眺め / view from Asanogawa-ohashi bridge
いつものポスト / The Usual Postいつものポスト / The Usual Post

テスト撮影の結果は良好。
若干、ピントの合った部分のキレ(シャープさ)が足りないような気もするが、もう一台のTC-1と比べた場合にわかる程度の個体差かもしれない。

他にも、露出補正やフラッシュのテストを実施て問題ないことを確認。

著者

西尾 健(にしお たけし)
石川県金沢市在住の素人フォトグラファー。
ダメ人間で写真が好き。フィルムの魅力に引き込まれ、フィルムで撮り続ける日々。
このWebサイトでは、主に自分用のメモと記録を、写真と文を交えて記事にしています。

コメントを残す

*印の項目は必ず入力して下さい。