勢いだけでやるページ

イルフォードHP5 PLUSの使用感

以前の投稿、”僕が使うフィルム”でも少し触れたが、富士フイルムのパッケージリニューアル対象製品にプレスト400が入っていなかった。そのため、プレスト400がしばらくすると生産終了になってしまうのではと考え、代用品の検討をすることにした。

KodakのTRI-XとT-MAX 400については使用経験があるので、今回は、まだ使ったことがないイルフォードHP5 PLUSを試し、その使用感をメモする。

比較用として、プレスト400での撮影結果も掲載する[1]

#1 ILFORD HP5 PLUS 400


#2 Fuji NEOPAN 400 PRESTO

結果としては、HP5 PLUSもプレスト400も、どちらも良い結果。
HP5 PLUSの方が若干粒状感を感じるが、細かな部分(枝先や葉っぱ)のディテールはしっかり出ているし、プレスト400と同程度かそれより少し上の解像感で、画質は十分満足できる。

難点は、乾燥後のフィルムが、フィルムの縦方向(パトローネに収納される方向)に非常に激しくカールしてしまうこと。
プレスト400は縦, 横どちらの方向に対してもカールしづらく[2]、TRI-Xは横方向に若干カールする程度でそれほど気にならないのだが、HP5 PLUSの縦方向カールは非常に激しい。6コマ単位でカットしたフィルムはクルッと丸まってしまうし、ネガシートに入れてもシートごと大きくたわんでしまうくらいカールしている。分厚い本に挟んで一晩放置しても、大してマシにならなかった。
今回、2本のHP5 PLUSを2度に分けて現像したが、1本目の激しいカールを見て、2本目は非常にゆっくりと乾燥[3]させたが、それでもカールの発生を抑えることはできなかった。
2本のHP5 PLUSは、先月、2月中旬に梅田ヨドバシで購入したもので、それほど古いものではないと思う。

画質は満足できたが、その後のスキャンがやりづらく、トータルで評価すると他に劣るという印象である。

追記 -ココカラ-
2014年5月中旬にビックカメラ.comにて2本のHP5 PLUSを購入し、撮影、現像を行った。
やはりフィルムの縦方向にカールしやすいという印象であったが、前回よりはかなりマシで、スキャンしづらいという程ではなかった。
なお、今回購入した2本は在庫切れの状態から入荷したものを送ってきたもので、それなりに新しいものと思われる。
追記 -ココマデ-

今のところ、プレスト400は自宅在庫がたくさんあるので、それを使い切る頃に最終的な決断をする予定。

撮影データ

#1
クレーンで高枝切り / Cutting top branch with crane
兼六園, 金沢市, 石川県 / Kenrokuen garden, Kanazawa, Ishikawa, JAPAN
Carl Zeiss Zeiss Ikon, Planar T* 2/50 ZM, ILFORD HP5 PLUS 400, フィルター:PO0 / Filter : PO0, 自家現像

#2
クレーンで高枝切り / Cutting top branch with crane
兼六園, 金沢市, 石川県 / Kenrokuen garden, Kanazawa, Ishikawa, JAPAN
Carl Zeiss Zeiss Ikon, Planar T* 2/50 ZM, Fuji NEOPAN 400 PRESTO, フィルター:PO0 / Filter : PO0, 自家現像

更新情報

2014年6月3日
新たにHP5 PLUSを2本現像した際の所感を追記。
2015年1月29日
アフィリエイトリンクの表示方法変更。
2016年3月21日
iframeタグの属性値に幅と高さを指定。srcをhttp://からhttps://に変更。
2016年8月23日
アフィリエイトリンク追加。

脚注

  1. HP5 PLUSを撮り切ったついでに、プレスト400でも撮ったというのが本音 :-) []
  2. 乾燥を急ぐとカールが発生する []
  3. 乾燥は、温かいシャワーで湯気を立てた後の浴室に、よくあるおもり付きクリップでフィルムをまっすぐぶら下げ、換気扇をつけずに6時間ほど放置した。 []