Minolta TC-1, Kodak New T-MAX400(400TMY-2)
@堀川新町
飛び出したカーテン
Minolta TC-1, Kodak New T-MAX400(400TMY-2)
@病院
病室
Carl Zeiss Zeiss Ikon, Planar T* 2/50 ZM, Kodak New T-MAX400(400TMY-2)
@主計町
桜の下から見る浅野川大橋
Carl Zeiss Zeiss Ikon, Planar T* 2/50 ZM, Kodak New T-MAX400(400TMY-2)
@東山
河原の風景
Carl Zeiss Zeiss Ikon, Planar T* 2/50 ZM, Kodak New T-MAX400(400TMY-2)
@東山
警戒するホルスタイン(→サイト内記事:見つめる先)
Carl Zeiss Zeiss Ikon, Planar T* 2/50 ZM, Kodak New T-MAX400(400TMY-2)
@東山
いつものポスト(オブジェ無し)
今年(2011年)の4月の終わりに、じいちゃんが亡くなりました。
# 親族ではないんですが、ここでは単に”じいちゃん”と書いておきます。
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じいちゃんは、田舎の家でばあちゃんと二人で暮らしていました。
足が悪くて思うように動けませんでしたが、ばあちゃんが世話をしたり、ヘルパーさんが来たり、娘や息子、時には孫が訪ねてきたりして過ごしていました。
去年(2010年)の7月−具合が悪くなる前−、タイミング良く田舎に関係者が集まりました。
玄関の前でバーベキューをし、じいちゃんを囲んで集合写真を撮りました。
後日、田舎へ行くと、六切かA4くらいにプリントして飾ってあり、照れくさいとか、恥ずかしいとか、ちゃんと撮れていて良かったとか、そういう気持ちになったのを覚えています。
じいちゃんは、具合が悪くなってからもしばらくは家で療養していたので、機会があれば、また写真を撮りたい(撮っておきたい)なぁと思っていたのです。
しかし、具合の良くない人物を撮るのは、なんとも勇気のいるものです。
具合が悪いとは言え、会話もできるし、目も見えている。「こんな姿を撮ってくれるな」と思っているかも。
周りの人に、「なに撮ってんだよ、この写真バカが。空気読めよ。」と責められるかも。
なんてことを考えると、田舎を訪ねても鞄からカメラを取り出すことすらできず、何も撮らずに帰ってきてしまうのでした。
そんなこんなで、ずっと撮れずにいたのですが、じいちゃんの具合はいよいよ悪くなり、病院に入ることになりました。
病院へは数回お見舞いに行きましたが、やつれていくのが目に見えてわかりました。
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その日の朝、同居人に「じいちゃんの写真を撮ろうと思っているんだけど、ずっと撮れずにここまで来てるんだ…」と打ち明けました。
同居人は「別に撮らなくても(撮れなくても)良いじゃない?」と応えましたが、それでも、白黒フィルムを詰めたカメラを鞄に入れ、病院へ向かいました。
病室には、もう、いつその時が来てもおかしくないように見えるじいちゃんがいました。
「脈拍は正常だけど、呼吸は止まりがち」という説明も聞きました。
このとき、”残す”という気持ちが全てを上回ったのです。
鞄からカメラを取り出し、気が済むまでシャッターを切りました。(この記事の2枚目”病室”を含む十数枚)
火事場の馬鹿力、窮鼠猫を噛む、背水の陣、そういう切羽詰まった究極的に追い詰められた状況がそうさせたのかもしれません。
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その三日後、じいちゃんは亡くなりました。
最後の最後に撮らせてもらったような気がします。
じいちゃんの写真を撮っておいて良かったナァと思います。
白黒フィルムで撮っておいて良かったナァと思います。
更新情報
2014.4.14
HTMLタグの記述間違いを修正。
すごいわかります。
自分のばあちゃんが亡くなったのですが、同じようなことを思いました。
「写真を撮る」という行為が、まるで最期であることを認めてしまっているような気がしてしまって。
自分は、最期の最期で思い切ってコンデジで動画を撮りました。
ばあちゃんと、まわりの付き添いの家族・親族たちの光景を。
その10分後くらいにばあちゃんは息を引き取りました。
カメラを回してよかったと思っています。
最後(最期)だから、最初だから、記念だから撮るのではなく、普段から撮っていれば良かったんでしょうナァ。
これからは、そうしようと思います。
動画を撮るのは、なんというか、いろいろと思うところがあって、僕にはできないことですね。
まぁ、いろいろ思う前に、動画を撮影できる道具を所有していないので、撮れないのであります。
会社でこれ読んで、涙ぽろり。
やさしい人だね、けんちん。
んー、いろいろ思い出しそうで、この記事を読み返せない…