記事のポイント, ざっくりまとめ
- 5つ星レビューを書くと報酬がもらえる商品に遭遇
- Amazonの高評価レビューはヤラセの可能性あり
- レビュー自体は有用なので、うまく読み取るスキルをつけよう
Amazonのカスタマーレビューは、購入するかしないかを決める重要な情報源
なんらかの商品を購入する場合、まずは総合評価で大まかな判断をすることになる。
- 総合評価が星1つ(=全く気に入らない)の商品
- 総合評価が星5つ(=とても気に入った)の商品
大きな問題は無いだろうと考えられるので、ほぼ間違いなく購入候補として挙がってくる。
様々なリスクが考えられるので、それを避けるため、まず購入候補には入ってこない。
つまり、星5つの商品は、予選を免除されるシード権を持ったような存在だ。
その総合評価による判断の後、レビューの細かいところを見ていくことになる。
例えば、パソコン周辺機器を買う際、それが自分が持っているパソコンで問題なく動作するのか、やろうとしていることがちゃんとできるのか気になるところ。
そんなとき、「◯◯に接続して使っています」や「××することができました。かかった時間は10分でスペック通りです」というようなレビューは、購入の決め手となりうる。
その逆に、「◯◯では認識されませんでした」や「××してみましたが、1時間かかりました。ちょっと遅すぎませんかこれ?」といったレビューがあれば、この商品はやめておこうという気にさせる。
また、スマートフォンのケースを探しているときなど、デザインの良さが目に飛び込んできた商品のレビューに、「本体との間に隙間があって、外れやすいです」とか「傷がつきやすくてちょっとがっかりです」などと書かれてあれば、実用性の低さから購入を思いとどまることだろう。
最近では、写真が添付されたレビューもちょくちょく見かけるようになってきた。
筆記具のレビューなどでは、その筆記具で書いた文字やイラストの写真が添付されているものがあり、どれくらいの太さの線が描けるのかといった商品の性能を判断する材料になっている。
これらの例のように、Amazonのカスタマーレビューは、購入するかしないかを決める重要な情報源となっている。
高評価レビューを疑わざるをえない事態が発生
防水ポーチを購入した
先日、防水ポーチを購入した。
海水浴やプールなど、水辺で遊ぶ際にちょっとしたもの(お金などの貴重品)を入れておける防水のポーチで、腰に巻いて泳いだりできるもの(シュノーケリングを想定)。使っているうちに壊れたり経年劣化することを踏まえ、1シーズン使えればいいやという気持ちで、信頼できる防水性能[1]を持ちつつも、なるべく安い商品を探した。
Amazonで”防水ポーチ”を検索すると、検索結果がわんさか出てくる。(Amazon:防水ポーチの検索結果)
多すぎる検索結果の全ては見られないので、
- 値段
- 形状(腰に巻いて泳げるか), 大きさ
- 商品の総合評価
を元に、幾つかの商品に絞り込みんだ。
次に各商品のレビューを読み、信頼できる防水性能があるかを調べた。
最終的には、
お風呂の中で1時間くらい沈めてみました。
中身は全く濡れていませんし水気もないです!
という、実際に防水性能を試してみたというレビューを読み、この商品を購入することに決めた。
届いた商品自体に問題ナシ
注文から数日で商品が到着。
パッケージや梱包に問題なし。
説明書を読みポーチの口をしっかりと閉じ、水を張ったバケツに30分以上沈めるテストをしたところ、中に水が侵入することもなく、防水性能に問題ないと確認できた。
問題は別のところに
説明書の裏側を見ると、
5星評価大感謝祭!!!!
5星評価と5星カスタマーレビューを書いていただくお客様にApple, Android両用ケーブル1本をサービスします。
と書かれているが、5つ星レビューを書いて報酬を受け取る行為(=やらせレビュー)は、Amazonのレビューガイドラインの禁止事項に該当する。
禁止事項
営利目的の投稿:
金品などの対価を受けることを目的とした投稿
商品のメーカーや販売者に対してどのような罰則があるのかは未調査だが、やらせレビューを実施することは良識に反する。
ということで、この実態を盛り込んでレビューを投稿した。(評価は3つ星)
改めてレビューを見返すと…
「5つ星レビューが、報酬を受け取るために書いたものだとしたら」
ということを頭の隅に置きつつ、改めてレビューを読み返すと…
内容が薄っぺらいレビューには白には見えないものがいくつかあり、中にはほとんど真っ黒に見えるものもある。
自分以外のレビューが全て5つ星ということ自体、何かがおかしいと思えてくる。
まとめ
- Amazonの高評価レビューはヤラセの可能性あり
今回買った商品以外にも、様々な商品でやらせレビューを書かせていると推察される。 - レビュー自体は有用
商品の使用感や機器の組み合わせなど、商品スペックだけではわからない実際に使った上での情報は非常に有用。 - レビューをうまく読み取るスキルをつけよう
- 内容が薄っぺらいレビューはスルー
やらせの有無に関わらず、価値なし。 - 実際に使った上でしっかりと書かれたレビューを判断基準にする
「この人は使ってから書いてるな」と思えるものを信頼。 - 複数のレビューを総合的に判断する
中にはプロレビュアー(=やらせ専門レビュアー)もいると用心し、1つだけのレビューで判断しない。
複数の信頼できるレビューを総合的に判断する。
- 内容が薄っぺらいレビューはスルー
その後の異常さ
その商品レビューに、僕の書いたレビューは無い(別の商品としてAmazonに登録されているので、これは多分正常)。
しかし、以前の商品ページにもあった”桜木公園”という意味不明なタイトルのレビューは、新しい方のページにも表示されており、何かがおかしいことがわかる。
資料
更新情報
2016年5月19日
”その後の異常さ”を追記。
消滅した商品ページのリンク切れを修正。
資料追加。
脚注
- スマートフォンやデジタルカメラなどは入れるつもりはないので、防水性能についての要求は低め。 [↑]
はじめまして。
Amazonに出店のP.P.Oという店がありますが、カスタムレビューで★2以下の評価。不利益な評価があると、その商品自体のサイトを削除し、同じ商品のサイトを新たに作り直し、低い評価を無かったことにする行為を幾度となく繰り返しています。Amazonにも報告はしていますが、改善はされていません。当然、店の評価も★1つであげましたが、削除されています。
店自体が、レビューを操作できるわけです。