M6に50mmのレンズという組み合わせのとき、ビューファインダーのフレームラインが太いせいなのか、遠距離の視野率が低いせいなのか、はたまた単に慣れの問題なのかは知らないが、撮影時にフレーミングした通りではなく、フレームの外へ追い出したはずの余計なものが写り込んでしまうことが多い。
ビューファインダーの機構上、フレーム外の部分が写り込んでしまうのは仕方がないことだし、Zeiss Ikonでもこういうことは起こるが、M6での発生率が高いため気になっている。
約20m先の堰を撮影し、フレーム外がどの程度写り込むのかを簡単にテストした結果は次の通り。
こんなにもフレームの外が写り込むの!?と思うほどの結果なので、少し余裕をもたせたフレーミングを心がけよう。
(Zeiss Ikonとの比較試験も考え中)
各カメラにおける視野率は次の通り。
カメラボディ | Zeiss Ikon | M6 TTL | MP(0.72, 2003年発売) | M7 (0.72) | ||||||
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レンズ焦点距離 | 28mm*1 | 35mm*3 | 50mm*1 | 28mm*2 | 35mm*2 | 28mm*4 | 90mm*4 | 28mm*5 | 50mm*5 | 90mm*5 |
撮影距離 | 0.7m | |||||||||
視野率:縦 | 89% | - | 93% | 93% | 98% | 98% | 108% (0.8m) | 96% | 92% | 97% (1m) |
視野率:横 | 91% | - | 93% | 95% | 100% | 98% | 108% | 98% | 94% | 98% |
視差:縦 | 上0.0mm | - | 下0.0mm | 下0.5mm | 下0.5mm | 下0.8mm | 下0.6mm | 下0.5mm | 下0.3mm | 下0.1mm |
視差:横 | 右0.8mm | - | 右0.6mm | 右1.1mm | 右0.8mm | 右1.2mm | 右0.1mm | 右0.8mm | 右0.2mm | 左0.1mm |
撮影距離 | 3m | |||||||||
視野率:縦 | 82% | 87% (2m) | 83% | - | - | 89% | 84% (5m) | 89% | 82% | 83% (5m) |
視野率:横 | 84% | 85% | 84% | - | - | 90% | 86% | 88% | 83% | 87% |
視差:縦 | 上0.1mm | 上0.7mm | 下0.1mm | - | - | 下0.1mm | 下0.2mm | 下0.1mm | 下0.0mm | 上0.1mm |
視差:横 | 右0.3mm | 右0.3mm | 右0.6mm | - | - | 右0.0mm | 右0.0mm | 右0.1mm | 左0.4mm | 左0.0mm |
撮影距離 | ∞ | |||||||||
視野率:縦 | 80% | 89% | 81% | 82% | 85% | 88% | 80% | 87% | 80% | 81% |
視野率:横 | 82% | 86% | 81% | 86% | 87% | 88% | 83% | 86% | 82% | 83% |
視差:縦 | 下0.1mm | 上0.2mm | 上0.1mm | 下0.6mm | 下0.5mm | 下0.1mm | 上0.0mm | 上0.0mm | 上0.2mm | 上0.3mm |
視差:横 | 右0.1mm | 右0.3mm | 右0.4mm | 左0.2mm | 右0.2mm | 左0.4mm | 左0.0mm | 左0.2mm | 左0.3mm | 左0.3mm |
*1: アサヒカメラ 2006年2月号 ニューフェース診断室「コシナ ツァイス イコン」 *2: アサヒカメラ 1999年1月号 ニューフェース診断室「ライカ M6 TTL」 *3: 日本カメラ 2006年2月号 テストレポート「カールツァイス ツァイスイコン」 *4: 日本カメラ 2005年4月号 テストレポート「ライカMP」 *5: 日本カメラ 2002年11月号 テストレポート「ライカM7」 |
たくさん挙げたが、国内誌ではライカボディと50mmレンズとを組み合わた視野率のテスト結果がほとんど見つからなかった。
アサヒカメラは、M6と50mmレンズを組み合わせた視野率のテストを実施していない。M6は 75mmズミルックスF1.4だけ。M6 TTLも50mmレンズは未テスト。
日本カメラは、1985年4月号のテストレポート「ライカM6」で、
50ミリレンズを装着してのテストでは、上下86.7%、左右88.8%
と掲載しているが、測定距離の記載がないためデータとして使えない。
そのため、M6のファインダーとほぼ同等性能と思われるM7のテスト結果を元に考察するが、M7でもZeiss Ikonでも、50mmレンズと組み合わせた場合の無限遠の視野率/視差はどちらも同程度で、大きな差はないと言える。
差があるとすれば、フレームラインの見え方や太さの問題ではないか?ということで、Zeiss Ikonでの実写テストを後日実施予定(さて、いつになるかな…)した。
Leica M6とZeiss Ikonに、Planar T* 2/50 ZMを組み合わせ、片側2車線の道路を挟んだ先の神社を撮影。
別の日に撮影したため、立ち位置が若干ずれている。
撮影時、フレームラインの太さ(細さ)によってZeiss Ikonの方がすっきりと見えたが、どちらのカメラにおいても、フレームラインは
上:神社の屋根
下:中央より1つ手前の白線
左:イチョウの木
右:提灯
に沿っており、フレーム内の範囲に違いは感じられなかった。
また、フレームラインより外に写り込む範囲にも大きな違いは無いが、Zeiss Ikonは中心が少しずれるようだ。
ビューファインダー全体に見えていた範囲もそのうち追記予定は次の通り。
黄色い線がビューファインダー全体に見えていた範囲。
更新情報
2016年2月8日
表(各カメラにおける視野率)の文字サイズを少し小さくした。
フレームラインの見え方について追記。
2016年2月12日
ビューファインダー全体に見えていた範囲を追加。
2016年10月9日
表(各カメラにおける視野率)の装飾を変更。
また、画面幅が狭い場合にスクロールできるようにした。
2016年11月2日
表のタイトルと項目名を追加。