概要
Leica M6を購入してカメラ本体の初期テストをあれやこれやとやっていた際、Planar T* 2/50 ZMに前ピンの症状があることがわかった。
別のカメラ本体(Zeiss Ikon)と組み合わせた場合でも、どの距離の被写体にピントを合わても前ピンが確認できるし、数百メートルといった遠距離の被写体はぼんやりとしか写らないため修理に出すことにした。
コシナに修理を依頼したところ、約2週間で修理が完了し、正常にピント合わせができるようになった。
問題点
どの距離にピントを合わせても、全て前ピンになる。
Leica M6とZeiss Ikonとの組み合わせてテストしたが、どちらもファインダー二重像でピントを合わせた位置よりも前ピンになった。
また、同時にテストした他のレンズ、C Biogon T* 2,8/35とM-Rokkor 90mm F4は、合焦位置に問題は無かった。
修理依頼から受け取りまでの流れ
2015年9月1日
コシナのサービス窓口(→コシナ お問い合わせ)に電話し、症状を伝えて修理を依頼した。
レンズを直接送ることを伝え、クロネコヤマトで発送した。
2015年9月2日
コシナからレンズの診断結果と修理見積もりに関する電話があり、前ピンのピント調整は11000円。
それとは別に、ヘリコイドグリスの減少も認められるという診断結果で、その対処を合わせると17000円弱の修理料金になるとのこと。
ヘリコイドグリスの対処も含めて修理を依頼。
2015年9月14日
修理が完了しクロネコヤマトのコレクト便で発送すると、コシナから電話があった。
修理料金は16740円とのこと。
2015年9月15日
レンズ到着。
修理結果
修理内容
修理票(納品書)に記載された修理内容は次の通り。
- ヘリコイドグリス調整
- レンズ内クリーニング
- MTF調整
- 外観クリーニング
修理料金
16740円(修理料金 15500円 + 消費税 1240円)
所感
クリーニングのおかげか、中古品ランクがひとつ上がったような綺麗さがある。
マウントにもスレや汚れがなくえらく綺麗なのだが、以前からこんなに綺麗だったかな?マウント部分を交換したのだろうか。
ヘリコイドグリス調整に伴い、フォーカスリングの操作感が重くなった。
指一本でフォーカスリングのちょぼ(ノブ)を操作するのは少しつらいが許容範囲内である。
距離指標が若干右にずれる(最短距離の0,7のカンマや無限大マークの中心が、▲よりも少し右になる)のは、修理前から変わっていない。
テスト撮影
最短(0.7m)から数百mまでの距離で、ファインダー二重像で合わせた被写体にピントが合うことを確認。
まとめ
明るい50mmの標準レンズだからこそ、きっちりとしたピント精度が要求される。その要求が満たされなければ、とうてい撮影に使用するとはできない。
そのため、今回修理を依頼して機能が回復し、また指摘箇所以外のヘリコイドグリス減少という不具合も解消され、安心して撮影することができるようになったことが嬉しい。