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クローズアップ撮影のテスト / Test for close-up shooting

概要

レンジファインダー機で、クローズアップレンズを用いたクローズアップ撮影を行う際のテストを行った。

クローズアップレンズ No.3を用いた場合、レンズ前面から対象物までの距離は、

レンズのピント位置が無限遠: 約33cm
レンズのピント位置が最短(0.7m): 約23cm
という結果が得られた。

また、カメラのストラップに記した距離指標で、十分なピント合わせが行えることも確認した。

目的

主な目的は、次の2点。

  1. レンズの最短撮影距離[1]における撮影距離を調べること
  2. F値による被写界深度の変化を確認すること

また、ストラップに記した距離指標で、クローズアップレンズ使用時の撮影距離を測距する手順を確立することを、副次的な目的とする。

機材

カメラ: Zeiss Ikon
レンズ: C Biogon 2.8/35 ZM
クローズアップレンズ: kenko ACクローズアップレンズNo.3(ステップアップリングを使用)

テスト方法

三脚に固定したカメラを、対象(よつばと!第7巻、背表紙の数字部分)から一定の距離だけ離し、その距離を変えて撮影し、撮影結果から最適な撮影距離を判断する。
また同一距離の撮影で、絞りをF2.8, F4, F5.6, F8の4パターン撮影しておき、撮影結果から被写界深度を確認する。

なお、対象との距離は、カメラストラップに記した距離指標を元に設定し、カメラストラップによる測距手順を確立する。
話は逸れるが、このぺらっぺらのナイロン製ストラップが気に入っている。


10cm間隔で、20cmから50cmまで記した距離指標


ストラップに、青色の糸で距離指標を刺繍


測距の様子

テスト結果

テスト撮影をおこなったフィルムの現像に失敗した[2]ため、見た目が悪い。

レンズのピント位置: 無限遠

レンズのピント位置を無限遠にセットした場合の、レンズ前面からの撮影距離は、ケンコーのWebサイト(ケンコー・トキナー: ACクローズアップレンズ No.3)に記載されているとおり、約33cm。

絞りによる被写界深度の変化
F2.8
F4
F5.6
F8

レンズのピント位置: 最短(0.7m)

レンズのピント位置を最短の0.7mにセットした場合の、レンズ前面からの撮影距離は、約23cm。
レンズを組み合わせた場合の計算公式があったようだが… パッと出てこないので、撮影距離を少しずつ変えて実測した。

絞りによる被写界深度の変化
F2.8
F4
F5.6
F8

まとめ

クローズアップレンズ No.3を用いた場合、レンズ前面から対象物までの距離は、
レンズのピント位置が無限遠: 約33cm
レンズのピント位置が最短(0.7m): 約23cm
であり、カメラのストラップに記した距離指標で、十分なピント合わせが行えることも確認した。

撮影距離の短さから、被写界深度が非常に浅いことも改めて認識した。
そのため、テーブル上の料理を撮影するような場合、ある程度絞り込んで撮影する必要がある。
また、近距離での撮影で視差が大きくなり、ファインダーで見える範囲と、実際に写る範囲とのずれも大きくなるので、気をつけたい。

更新情報

2016年3月21日
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脚注

  1. 今回の場合は0.7m []
  2. 2本用の現像タンクで1本だけ現像たが、リールのセットを上下間違えたため、現像液へ正常に浸されず、現像ムラが発生 []